2019年6月上旬、総務省が現在3大キャリアが行なっている基本料金の2年縛りの解約料金を9,500円から1,000円にするように検討しているとのことです。
一見すると解約しやすくなって他のキャリアに移りやすくなりそうな気がするのですが、実際のところはどうなるのでしょうか。
現行の料金プランは2年間契約することが前提で安くなっている
現在皆さんが選んでいる料金プランは2年間の契約を継続することを前提に組まれていることがほとんだだと思います。
なぜなら2年契約前提でないプランは基本料金が高くなるので2年契約を前提にしたほうがお得、と説明があったりして契約しているのではないでしょうか?
もちろん2年契約自体が悪いことではなく、これはこれで基本料金を安くするシステムとして今まで存在してきたわけです。
その一方でこの2年契約を途中で解約するときには解約金として9,500円払わなければなりません。これは契約書にも明記されていますし、おそらく口頭でも説明がされるはずです。
まだ検討段階の話ですが、この今回の解約金が1,000円にするということはこのシステムが崩れるということです。
2年契約は1年契約になり、基本料金はそれに応じて値上げ、という流れになるかもしれません。もしくは2年縛りじゃないときの料金を持ち出し、本来の値段はこれなんだからこの料金ね、という実質的な値上げが行われることも考えられます。
2年契約に効果はあるのか?
以前であれば、例えばiPhoneが日本に登場したときはまだソフトバンクの独占販売状態でした。そんな時は2年契約の途中であってもキャリアを乗り換える、という事態が起こりました。
現在の大手キャリアの端末状況を見てみると、どのキャリアを選んでもほぼ同じ端末が手に入れることができます。もちろんすべて同じ、というわけではないので中にはここだけ、というモデルも存在しますがそれでもiPhoneの登場に比べたら効果は低いのではないでしょうか。
また分離プランの影響から端末代金が以前のように実質的に安く購入できなくなっているので買い替え需要は今後低くなっていくのではないでしょうか。
また、料金プランに関してもこちらも分離プランの影響でほぼ同一になっていますのでどのキャリアを選んでも実質的な料金は大差が出なくなっています。
docomoにしてみればファミリー向けのプランが実質消滅したのは痛いのではないでしょうか。
そんな事もあって2年縛りということにこだわる状況でもなくなっているのかもしれません。
そのままでは格安SIMに対抗できない
2年契約云々を議論している以上に現在はもちろん、今後脅威になってくるのは格安SIMと言われる「MVMO」の存在です。
現在楽天モバイルやラインモバイルなどと言った多くの業者が様々なサービスや格安なプランを提供しています。
今後さらに大手キャリア感だけの競争ではなくなっていくと思われますので、ここで足踏みをしているとさらに格安SIMに契約者を奪われることになります。
今後大手キャリアに望むこと
今までは2年縛りなどといった2年契約などが利用者を囲うための道具でしたが、思い切って2年縛りなんてものをやめてはいいのではないかと思います。
利用者を長期的に留めておきたいのであれば長期利用者に対しての割引やサービスの拡充が更に必要になってくるのではないでしょうか。
分離プランが導入された今こそ長い目で利用者にオトクなサービスを提供することを考えてみてもいいのではないでしょうか。
コメント